今日もきみにたべられたい/あぐり
{引用=
もうこの海から月は見えずに
溶けきってるわたしのりんかくは掴めずに
今日の、その感覚が
痛いって 知ったの、知ったの
痛いって。
(たべたい)
中指、声がつまる朝には中指
きみにあげるよわたしのなかゆび
もう欠けてるわたしをはなせないなら
わたしはゆびなんかなくてもいいんです
窓際で赤い花を咲かせてるサボテンの
小さなトゲに触れてる夜は
昨日の、その言葉の色が
痛さって 気付くの、気付くの
きみのまじりけない痛みって。
まじりけない痛みって。
(たべてよ)
右耳、こんな部屋が広すぎる夜に
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)