皮膚/山岸美香
 
日に焼けた肌には
あせもで何度も引っ掻いた部分がある。

かさぶたを作っては剥がしていく事を繰り返したそれは
白い斑点のようになって、小麦色の腕の中、目立っていた
その周りには皮膚が自らの危険を察知したのか
小さなうぶ毛が傷つくことから守ろうと、
周りより少しだけ伸びていた。

このからだはいつだって懸命に生きようとする
傷つけば血を流し傷口を埋めてさえくれる
それに対して一番申し訳ないのは、いつだって自分だ。
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