私は裸足で アロエを買いに往く/鈴木陽一レモン
 
アロエを
買いにいくの
わたしは、はだしで。

はだしのあしが、こたつから
(ぬっ)と、でる。
はだしのあしが、まだ
ぬくもりを内包しながら
みえない湯気を立ち昇らせながら
いっそう冷たい外気に抗う気概存分の面持ちにて
のし、のし、交互に右と左が前にでる。

 よもや地球を蹴りながら
 回る優雅なムーンヲークよろしく
 後退しているやも。と、想いも馳せずに
 部屋のそとへと、一目散
  「生き地獄さ!
       こんな暮らし、
           飽き飽きさ!」

真光が、鎮座ましまして
照らし出した鷲達、火事手伝い
放火魔と化し、互いを庇い合い
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