よるのそこ/
瑠王
からん、と通る 落ちる
瓶の口の正円 艶やかな曲線の裸体を抜けて
からん、と生(な)る
手足の生えた魂のような両手をひろげて
隙間なく横たわる 底
から見える瓶の口の正円
の正体は夜わかる そこ
分厚いガラスの壁の向こうからの声援
深く 深く 遠く 届く
聴こえないふりをする
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