みずふくみ/
真島正人
水含み、
皮膚はあわれに腫れ、
蚯蚓のように
通常ではない形に腫れ、
一方で空は
雪のように白く
処女性をたたえ
うつむくものは心ばかり
心ちぢれ
先細り
心
先の尖れる刀のごとく
ぎらついてかすみ
緩やかに震える心は
凍てつく空気、
憎み
虹は虹の色をせず
夕暮れは
寂しき橋の上にかかり
微風吹き
微風
迷うように
滞り、
またふいに巡る
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