雲隠れ/
こしごえ
燃えている
縁石の終点に
黒い羽が溜息をつく夕暮
空の家路は幽玄に。
私は 夜へと
瞬く
視線は途切れ途切れに
冷えていく
支柱にからんでいる
朝顔は枯れてゆく
深く 夜へと
実る種子のはしゃぐ
声
遠のいて 近づく
無声
一輪挿しにみちる
暗さは常温の水
空に漂う時
鬼は見失う
光の面影を
燃えた深淵で
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