冷光/こもん
 



息絶えていくものに通じている
雪の
におい、冷光。

きみたちはもう
立っていない、
これまでの歳月、ひとつの
ことばと
それに
つけくわえられるもう
ひとつのことば。
近くで
ぬかるみが
ふたつ
できあがって、
きみだけのこととしてしか
起きないこととわたしだけのこととして
しか起きないこと、
両方が
どうしようもなかった。




戻る   Point(4)