おそばを食べていたのね、ギターの音がしたの、夜になって、電気を消した、私は眠る時間で、猫は目を覚ました。 「空が光っていればよかったんじゃないの。」 夜は出歩かない住宅街の人たち、仲良く同じころあいに眠り短い人生を消費していく、「かみなり、走った跡、」みどりいろの今朝はみずいろの上層部から、落ちてきた透明の何かをありがたがっていた。 「死んだのは蝶だけです、人じゃなくてよかったですね」 電話 の 宛先がない (後略) 最果タヒ「あの海は、破損した恋について」(現代詩手帖2009年9月号)