冬風/小川 葉
 
 
 
朝まで降り積もった骨を
川へ捨てにいきます

冷たく軋みながら
空の色が
川下へ流れていきます

家に帰ると
また同じ数の骨が
降り積もっています

はるか高い空を
声にならない冬風が
渡っていきます
 
 
戻る   Point(3)