深夜思想/朧月
寒すぎると心が痛む
一人でいると涙腺がゆるむ
みんなでいると息がつまる
やっぱり私は わがままなんだろう
右から生えてる草をちぎって
左の川へ投げ捨てる
自然に命があるってことも
知っていながら弄ぶ
道路に落ちてる空き缶は
見てみぬふりをするくせに
電車に転がる空き缶は
そっと拾ってみたくなる
待合室の週刊誌
見出しに気持ち ゆれるのは
騙した人と 騙された
人に自分を見つけて心が尖るから
夜の想いは 唐突で
いっそ家出をしそうなぐらい
そのくせかばんももたないで
深くふとんにもぐりこむ
私の嘘は私のために
ちょっぴり自分をなぐさめて
明日 生きてく資格をあげる
明日 夢みる資格をあげる
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