牢の花、めめぞ群/山内緋呂子
 
寝た。

ござの上にわらび餅置いてきてしまった。
ござだけが、おてんとう様にあたっていた。

結局夏だから、大きな木にお花などついておらず、目をこらせば、小さい花などついているのだろうか。

頭を動かすとすぐ横に、たんぽぽやらはこべやらが見えた。
「鳩子、お花見」呼ぶと、寝ていた。


天涯くんはこんないいピンク色見たことないとしきりにマーブルチョコをほめ、何色でもいい、何色でもいいと私は10年ぶりだかにきれいな色のチョコを食べた。



(2004.7)
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