宇宙の秘密/
翔多
流されることのなかった涙は
夜になると人知れず空に抜け出し
宇宙のどこかで
ひとつの星に結晶する
僕らは手を伸ばしても
その涙をぬぐうことが出来なくて
だから
ただ夜の空白をながめて
また人知れず
星を増やしているのだ
それらはいつか映し出された誰かの目から
ようやくこぼれ落ちる日を待って
小さく肩を寄せ合うのである
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