忘れられない/
瀬崎 虎彦
気がつけば冬のさなか
襟をあわせ
交差点で君を待つ
知らぬ間に季節は
僕の髪が肩に届くほど
遠く過ぎた
誰にこころ奪われていたの?
いつもそばにいたはずでしょう?
誰の幻に焦がれていたの?
声さえも思い出せずに
人は記憶の中で
過去と
出会い
別れ
いずれ忘れる
ありがとう
いつか会える日まで
それがこの世ではなくても
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