十二月が過ぎて/
瀬崎 虎彦
手のひらにあなたを
降りしきる雪を
言葉を 悲しみを
受け止められるなら
時間が過ぎて
見失うものも
惜しくないとさえ
思えるんだ
行方は誰にも分からぬ夜の旅路で
本当に愛したものだけが
その心に響けばいい
だから十二月が過ぎて
どうしても苦しかったら
僕のところへ戻っておいでよ
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