「 朧月 」/椎名
 
見上げた空に朧月

闇に染まるそのまえの

まだやさしい空に浮かぶ



今日という日が終わる

様々な想いを抱いて

暮れてゆく空は

やさしい目をしてる



葛藤や苦しみ

流せなかった涙

胸に秘め見上げる空



朧月夜はやさしい

やさしくて妖しい

昼間の熱が抜けきらない

まだ暖かい風が頬を撫でてゆく



おかえり

自分の棲家へ

まるで

そう語っているかのような

風が吹く




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