きらきらひかる/帆乃香
その握りしめた手の中にあるものを
一緒に両手で包んでいたかった
あなたの左手に握りしめている過去
そんなに見つめて手を開かないで
砂のように指の間から落ちてしまう
例えその過去が どれだけ素敵でも
過去ばかり見つめていたら 前に進めない
あなたの右手に握りしめている未来
そんなに握りしめて壊さないで
飛んで逃げたりしないから
例えその未来が 叶わないとしても
願えばきっと 素敵な未来がやってくる
あなたの過去も未来も
きらきらひかって またたく 輝く
その光が眩しすぎて
私は一緒にいられない
あなたの隣りに私はいない
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