光り/朧月
 
夏のあの日に舞い戻り
やり直そうと
君に言った
君の手が白くなるまえに

繋いだ手が雪にふれて
離れてしまう前に
君をぎゅっと
掴んでいたかった

なぜ 笑ってるの
無言の君の写真 胸がいたむ
なぜ きかなかったの
僕が隠してた いろんなことを

季節を逆に遡り
君をさがしにゆく
たとえそれが君を裏切ることでも

もし君をまた見つけたならば
僕は言うんだ
待っててほしいと

君と僕とで綴ってた本が閉じられると
思ってたけど そうじゃないんだね
僕と僕の中の君と
二人で これからも
いろんなページを綴ろう

光りがまた さしこむ
僕らを 導いてるように


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