未来を信じたい/朧月
 
なんで愛されないといけないの?
そうきいた少年は歩きながら振り向いた
なんでなんだろうね
おとうさんはよそ見しながらこたえた

なんで愛さないといけないの?
そうきいた少女は走っていってしまった
なんででもよ
そういったおかあさんは必死だった

あたりまえの風景が
あたりまえじゃなくなるなんて
だれも思わなかった

横断歩道さえ渡れば
危険なんてないと信じていた
おりた場所がもとの場所じゃないなんて
だれにもわからなかった

地平線を眺め続けた
向こう側に夢があると期待してた
同じような風景になじんだ
だれかの涙があると
どこかでは感じながら


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