草食系男子の苦悩。/aokage
 





ほろほろと涙の零れ落ちる瞼に口づけをして、

貴女の苦しみまで、吸い取ってしまいたいのに、


僕はこうして、抱き締めてやることしかできない。



せめてこの温もりが、

その悲しみを溶かしてしまえればと。



僕には、祈ることしか、


出来はしないのだ。





男の矜持が無いわけではない。

男の自分よりも強い貴女に、何も思わない訳でもない。


けれど、貴女が誰よりも苦しんでいると知っているから。

『誰よりも強くあらねば』と、誰よりも弱い心を叱咤して立つ貴女を知っているから。



僕は、僕に
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