するな崇拝しろと/井岡護
老いた王は複数ではなかったはずでありません
悔い改めて自らを明日
三日月には大きな膿が集合し
軋むには早い語らいに遠くの石の
人形からは開始される
浅い夢を何もない草の網に変わるのか
幹は代わる代わる東を消すの
傍らには空を押しつぶすという文字が変貌し
汚い土の色や同じ色の体毛が我がもの顔で語る
‘あなたに届こうとして’
意味が意味を孕みますか
大きな個性であるようにね
空が肺の中なら良いのに
では後ろに抱えるか
ほら次が
私には打ち染みる大きさに頭がいるか
おお
蚣に寄せて口移した花輪
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