この音楽/セキラボ!
 
重たさを持ったあの音楽が内側から叩く
必死に私は口元を押さえて
空気に触れないようにと思っている
もしもそれがこぼれてしまったなら
それは途端に1人になり
それはさみしさに気化してしまう

君のたどたどしい指先で
つむがれていくのは世界で
その指先がその先々で描いていくものは
途端に君から離れて
言葉になっていくよ


     空の下で
     僕たちが手をつなげば
     ぬくもりとぬくもりはからんで
     つながりあう
     たしかめあう
     ひろがりあう

     さみしいと体が震えている
     この震えは表現したがっている
     そして言葉になる
     空の下で
     つながりあう日を
     夢見ている


夜は長いね
夜はとても長いよ
毎日
僕はさみしくてのたうちまわっている

この音楽は
どこで生まれるんだろう
どこで暮らしているんだろう
この音楽は
どうしてこんなにも
まっすぐに響くのだろう






戻る   Point(1)