恋の哲学21/TASKE
、夢のまた夢
僕は今も空想の中で流離い彷徨いながら
手探りながら泳ぎ続けてるのに
だーれも気付いてくれないのだ
そうこうしてるうちに
空から星が落ちてきた
空から月が落ちてきた
どうしても フットワークが軽くなれない
たとえどんなに紅に染まろうが
時間は待ってくれない
気が付けばもう10年以上も前の話
京都は木屋町通りの公衆トイレ前で
それまであやふやなまま
男と付き合ってた女の子の恋の悩みを聞いてあげた
「先ずは、君の片想いの彼に打ち明けてみなよ」
まだ本当の恋を知らなかった22歳だった俺は正論で通したが、後々改めて考えてみると結局「いい人どまり」だった
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