ロスト・チャイルド/おこし
幼いときのはばたきを喪いそうで、先に進めない
喉まででかかった言葉が、指先まででかかった言葉が、消えずにたまっていく
腹に、戻って蓄積される
はばたきを喪った言葉たち
幼いときのはばたきをそのまま何も介さず発現できたならきっと世界は安寧で
一瞬のちだってストロボの激しい発光におびやかされたりしないんだろう
だけれどそれができなくなると言うことが大人になるということで、
言葉にするということで、
幼いときのはばたきは喪われ続ける
もう恐くて何も口にできない
失語、失語、失語の連なり…
ちきゅうのどくそが
うちゅうをまわる
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