慕う/朧月
 
こわいといって泣く君を
僕はただ見ていた
まるで君が泣いているのが
わかってたように感じていた
僕らはいつも怯えていた

終る世界を見届けようと
ずっと目をこらしていたんだ
かずむ目はいつか光りを
失うかもしれないけどそれでも

音の無い世界を想ってみる
そこには誰がいるのだろう
どれほどこの目に映ったとしても
語り合えない世界の中で
人は愛を保てるだろうか
人は想いを捨てないだろうか

明日を想い
君を想い
夢を想い
愛を想い
いろんなことをただ想い
それがかなわないことを想い

だからもう終りたいとは
想わない 想うことは無い

それは僕が決して手にいれないことを
知っているから 決めているから
どちらにしても僕は
君のことを見ているよ


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