ここは平らなマムシの背骨/
瀬崎 虎彦
正しい答えを選ばなければ
君は名前を失うだろう
詩を書こうなんていうのだから
さぞかし自信があるんだろう?
ここは平らなマムシの背骨で
掃き清められた黒い山脈
水の流れる音ばかりが
反芻されるような闇
攻撃性はいつも人を欺き
金色のたてがみを震わせて
真昼のダンドゥリオンが噛み付く
言葉で何が出来るかなんて
言葉でだけは説得されるつもり
毛頭ありませんことよ
戻る
編
削
Point
(3)