残業時間/
笑む爺
壁に寄り添うように置かれたグレーの機械から人工的な温風が流れ出て、深夜、目に見えない膨大な埃やら何やらが混じる空気を、浅く浅く、しょうがなく吸いこんだ。
時計は見ない。
凝る目頭。
鈍る胃袋。
視界の端の「未解決」。
睡眠欲求の無視。
朝の前に、
朝の前に、
朝が来るまでに
覚醒しなくては!
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