全ての哀しい夜のために/ピッピ
 
一人でゲームセンターに行った帰り
コンビニの前で黄髪のお兄さんの鋭い一瞥と目が合った
単に喧嘩を安売りしているだけなのか
それともただ単に
一つの穴を巡る目眩く争奪戦の一つの
火蓋が切って落とされたというだけなのだろうか
哀しい目差しを差し置いてコンビニに入り
楽しそうに談話をしていた女子高生の気怠い挨拶を受ける
暖めて下さい、とポツリと言うと
店員はおにぎりを電子レンジに乱暴に放り込み
お釣りを投てき種目のように渡した

確かにそう、あなたたちはあの瞬間
わたしの敵であったことは事実である
それでも
誰かのワギナから生まれ落ちて
心臓からつま先まで血液を送ったり呼
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