花つばめ/Shaka
 


透き通った青の天井見つめて、
寒空の下
薄いボロボロの服を着て、
その子は寝ている。
大きく目を見開いてその子は眠っている。

チェマダンの往来の真ん中で、
一人のコッチョビが眠っている。
誰も足を止めようとはしない
誰も見向きもしない寒かろうと声を掛ける者もなく、
疲弊した人の流れは休みもせずに
流れて行く

チェマダンの食料品店の余り物や腐りかけた物、ゴミ箱の中の物
昨日まで命を繋いで来た物が
今日は別の誰かの命を繋ぐ
ただそれだけのこと何も変わりはしない。


暖を採る為に線路に横たわり、手足を切断されてしまったのだとコッチョビが云う
松葉杖の
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