ある夜に/
智哉
ガモラーゼがやってきた
予言された通りやってきた
上弦の月夜霧が晴れたらやってきた
ガモラーゼがやってきた
足音が聞こえ私は飛び起きた
窓から顔を出すとガモラーゼはすぐそこだった
ニキャーオワニキャーオ
泣き声が響きそこらじゅうの犬やら猫が共鳴
ガモラーゼは得意げだ
いつもと違う夜に興奮し
私は裸足で外へ飛び出した
いつのまにか霜が降りていた
ガモラーゼはもう無く
喧騒だけがうっすら取り残され
私はまた裸足で帰るしかなかった
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