だいすきなフレデリカ/ねことら
 

フレデリカ、日々は
青い円筒のかたちをしている
耳栓をきつくしめて
きみのための水泳をつづける





硬質なつめたい水面にはじかれるのはよわいこころだ、よわいこころだときみがいった、きみは無口なんかじゃない、まいにち糸くずのような級友のなかでさけびつづけていた、だれも耳を貸さなかっただけだ、複雑な言語はいらなかった、鉛筆を折れるまでほそくほそく尖らせてあそんだ、先端はノートをはみ出して机をはしりながらたくさんの街角を描いた、雑踏を描いた、そのどこにもぼくらはいない、ぼくらはどこにも居場所がないけどそれでいい、


誰もいないところが好きだった
水に触れていれば落ち
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