晩秋は山の夕暮れ/
亜樹
晩秋は山の夕暮れ
山の子どもはその頬を
真っ赤に染めて
白いふとんが敷かれるのを
待っている
また来る朝に
目を醒ますため
また来る春に
芽を咲かすため
晩秋は山の夕暮れ
山の子どもはそれぞれに
めぐる季節を
待っている
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