木漏れ日の中で出会う/
瀬崎 虎彦
葉擦れの音を君と
芝生に座って聴いていた
かなしみは悲しみの密度で
虚空を舞う飛行船のように
愛されたいと誰かが言った
僕たちは鼻先で笑った
ここにいるそのことの偉大さを
認めない愚かな人を嘲った
ああ、優しくされるたび
こころ失う様な気がしてた
こんなに近くにいるのに
木漏れ日の中で出会う
こころ千切れるような出来事を
あなたに伝えるために あいたくて
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