路地裏の野生/kauzak
 
宵闇に包まれた路地に建つ
戸建住宅の玄関前に
一匹
猫が座っている
しゃんと背筋を伸ばして
正面を見据えて
その確固たる存在感を
僕は
しげしげ見ながら
通り過ぎる
どこ吹く風という顔で
猫はこちらを見ようともせず
正面を見据え続ける
凛とした野生の気高さを
見せつけられ
こちらの背筋も伸ばされた
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