「分離」/Leaf
 


このまま繋ぎ止め置いたままでは

日々迫りくる雲の流れに押され

上昇し続ける風船のように

いずれ破裂してしまう

この世の泡沫をまるで空の如く掴み取ることもできない

時の波に触れる灯籠の焔に託す想い

揺らめく蝋燭の炎が揺蕩う心、うつし

そっと川面に浮かべ

名残り惜しんで手を放す

心と身体を別々にして

其々を放してあげようか

季節の終わりに折り重なるようにして

新たな風が舞い込んでくるのだから

戻る   Point(0)