空からの使者/朧月
雨が空からの使者ならば
私は何を伝えられよう
木々のこずえに
しなだれかかる茂った葉に
この窓に流るる雨水にも
知りたい便りがあらんことを
少し望みてじっと見つめて
このカラダ全部もってゆけ
だれにともなく祈ってみても
少しも無くなるはずもなく
もてあます両足ブラブラと
いたずらにこの指ではじいても
そうそう楽しい音もせぬ
泣きもせぬ
鳴らない電話
使えないこの身
どちらもどちらかもしれない
空からの使者よ私の元へ
どんな便りでもよいもってこい
今の私のカラダに
染みとおるほどの雨の矢を射抜き
いかされていることを教えておくれ
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