一から始まる朝/
朧月
いつもいつも
一から始まるように感じる朝は
夕べのやり残しの食器洗いよりも
途中になった本棚の整理よりも
まず
この窓を開け放つところから
始めなければならない気にさせる
窓を開ければ
必ず夢中になってしまう空が見える
そして昨日に
やってしまった失敗の自分が見える
置いてこれたなら
よかったのにと
つぶやく
あんなところにも 花
綺麗だ と
感じた私の心
ようやく 足元に落ちた本を拾う
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