一から始まる朝/朧月
 
いつもいつも 
一から始まるように感じる朝は
夕べのやり残しの食器洗いよりも
途中になった本棚の整理よりも

まず

この窓を開け放つところから
始めなければならない気にさせる

窓を開ければ
必ず夢中になってしまう空が見える

そして昨日に

やってしまった失敗の自分が見える

置いてこれたなら
よかったのにと
つぶやく

あんなところにも 花

綺麗だ と
感じた私の心

ようやく 足元に落ちた本を拾う


戻る   Point(5)