地球の花/朧月
舞う花びらはどこへいく
いつかはこの地に落ちるのに
しっかと根付いた木から離れ
ひとひら ひとひら
散ってゆく
たとえふうわり飛べたとて
風のきまぐれにまどわされ
たとえひらひら飛べたとて
冷たい雨によりそわれ
たどる運命は下降線
舞う花びらよどこへいく
いつかは私もそのような
下降をたどる身になれど
今はこの地に立っている
花をながめて立っている
ひらひら舞い散る花びらは
なんの憂いも持ちはせぬ
落ちた場所へとその実をうつし
大地に抱かれて生きてゆく
青い地球の花として
いくどもいくども生きかえす
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