うぶ/田園
 
ほっかりと何か
分かったような
分からないような

長い夢のような日々で
私は夢遊病患者を長らくやってきたけど

やっと凄いスピードで
進んでる景色の端っこを捕まえたようだ
それでも私はスローリーなのだけど

泣く事もなくて妬む事もなくて
その実ただ無感覚だった鈍色は
店先のアクセサリーくらいには
銀色を帯びたろうか

みじん切りをして
指を切って
青い血が流れる日
河童と点を渡って

同じ格好ばかりで
背が曲がりきって
芯が痛むような日
猫又と頷きあって

幻想を通って
角を曲がれば
知った四丁目

立つ私の足元が見えるだろうか
祈る
単純な信仰
道が続いていますように

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