この城でヒトリで蛾をして/
ひとなつ
いい夢が見られますように
女王は18mの天井を見あげ、そう囁いた
寒くて眠れない
ローズの芳香がオーロラのようにベッドを覆い
時間が夜空を右にうつろう
シーツにくるまる蚕の女王は夢に落ちて、
永久にまとわりつく繭を焼きはらった
ここは廃墟、枯れた荊の城
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