みずたまの世界/
蝶澤
都の自由な宴や
地方都市の若さ大人しや
秋の日差し
緩やかな足取り
耳をくすぐるは
雑踏とその奥の歌声
見知らぬ貴方にもらった
乱暴なラブレター
嗚呼、
私も知ってる
虚無に近いほどの
ゆったりとした
ぬるま湯の幸福
いとしい
汚れた教室とか
創作の切れ端とか
せまい世界
いつまでも
本当にこの世界は
広いのかなぁ
まぁ端は見えてこないけれど
くらくらと眩暈
みずたまの世界
自分
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