「ヒプノタイズ・マイセルフ/ HYPNOTIZE MYSELF」/Leaf
暮れ沈む夕の陽に
律を重んじる時報が街を覆った
窓の縁に合わせて
待ち望んでいた犬の遠吠え
クオォ〜ンと愛らしく啼く
牧歌的輪唱の景色だ
拡がり渡る音の波に急かされるキミのたましい
還る時間だよ、帰っておいで、と
手招きする夕影が
ひょろ長く伸びてゆく
触れては離れる部屋の片隅に
ぽたり、ぽたり
濡れては滲んだふたつの溜め息
どことなくあやふやな生成りの質感を
確かめる素振りを見せる
と、不機嫌な雷と共鳴した夕立、
雨音と共に雫を置いていった代わりに
キミの温もりを連れ去った
気息奄々と捩れる視界も
縺れ絡まる波動も
湿気
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