わからないまま/殿岡秀秋
 
話す機会ができて
微笑みをかわして
でもすぐに言葉がとぎれて
またしばらく月日の経過をまって
再会して
言葉を交わせるようになって
少し安心して
肩の力がぬけて静かに息をする

親密なのか
そうでないのか
はっきりしない

今どこらあたりなのか
気になるが
電車は走りだして
もしかして
乗り過ごしたかもしれない
とおもっても
動くことができなくて
ぼんやりしている
胸の床では
細かく足踏みしながら


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