ホーム/
ことこ
海へと抱かれる
やわらかい夕陽の
いよかん色にもえて
さざめくひかりは一心に
反射し
調和し
舌のうえではじけて
ひとすじの
輪郭をあらわす
(帰ってきてもいいよ、という言葉に
ふいに胸が
すくみます)
沈黙の重みがいざなう
ここちよさ
長くたなびく
ひこうき雲は
脳裏をかけぬけて
空を区切り
(明日はきっと、
雨でしょう)
風に身をまかせる
いくつもの明かりが
町を埋め尽くすころ
それぞれの道を辿って
わたしたちは
山を降りる
戻る
編
削
Point
(5)