終わる世界/e.mei
 
ながら
「ならお兄ちゃんが訊いてよ」と返してきた
「僕が?」
僕はそう言いながら の止まらない血の海を見た
これはどう扱われるのだろう
 が死にでもすれば


やめたやめた


僕はその日の夕食をハルシオン五錠ですませることにした


もう日暮れが迫ってきている


 は死んだような顔をして
明日という路線に転がっている
僕は誰もいない部屋で棒線の雨に打たれながら
またひとりけがれない少女を殺してしまいました
ぼんやり光る瞳が見えますか
あれは柚子の瞳です


涙が流されていく河の果てには
白いワンピースが飾ってる


 ――きこえますか 柚子
 ――きこえますか
 ――きこえますか


僕の殺したたくさんの子供たち
青い鳥のつつくアルファベット





神様なんていない




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