(パレルモ)明るい方へ/
キキ
こわさない
そんな風には
分かち合えない眠りが
どの窓にも星を呼び込んですべての
踊り子が
象の子どものように安心できるのなら
わたしはひとり一晩中起きていて
風の匂いを嗅ぎ
温度を感じては窓を開けたり
閉めたりしよう
目覚めたら
一番に太陽に当たるはずのシャツの袖に
一時間おきに触れよう
たしかに
これほど確かなものはなく
寝言を聞いて
ちゃんと聞いて
それは違うよって
ちゃんと訂正もする
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