白い吐息/
三毛
昼間の明るさを好まないあなたと
夜の道を歩く
寒いねと差し出す珈琲の缶より
つなぐ指からあなたの温もり
あなたはグレーのマフラーがよく似合う
そうやって顔をうずめて
表情を誤魔化すことに慣れているのだろう
いつか、ちゃんと見せてと言ってみようと思う
私にだけでいいから
白い吐息が闇に溶ける
微かに煙草の香りを交ぜて
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