立入禁止/1486 106
木造のアパートと誰もいない交番の間の道に
立入禁止と大きく書かれた看板が置いてある
看板と電信柱の間にわずかな隙間があるから
向こう側を見てみたくなって足を踏み入れた
立入禁止の先は見たこともないような町
不自然に大きな満月が浮かんでいた
明かりの点いていないゲームセンターのような建物の前で
知らない人に声をかけられた
「君はこのあたりの住人じゃないね?どこから来たの?」
その人には顔がなかった
怖くなって僕は逃げ出した
立入禁止の看板の場所目がけて走った
だけどどんなに走っても何回か角を曲がれば
元のゲームセンター
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