背中には向日葵/
ことこ
砂鉄が花咲く、しゅんかんを
見たいがために何度も
磁石を近づけるわたしを
あの人は苦笑いしながら
たしなめたり、するのでした
*
身震い、だったのかもしれない
投影図を描くための
分度器のつかいかたが
分からなくって
シャッターを切り開く
露光時間の、
器にあふれる
跡だけが、残り
*
ただ、あなたの背中を
いつだって
追っていた
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