その二分間のための詩/瑠王
 
み返される手紙のように
読み終えてみればまったく世界は新しい
君の頬の赤みがひいてゆくように
また誰かに愛を求めるように
そして退屈さえやはり生きている

この二分間が戻ることはなく
同じ空気が一致することはもう二度とないだろう
常に今は生まれ
常に今は死んでいく

さようなら
その二分間のために
今尚、過ぎていく世界よ
空気の流れよ

さようなら
今尚、閉じてゆく瞼達
緑の時代よ

僕は何を怖れていたのだろう



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