星の屑。/aokage
粉々に砕けた星屑の海で、
一人ぼっちで船を漕ぐ。
宙をゆく旅は、
叶わなかった夢たちの残骸が放つ光で溢れ、
ひどく温かい。
波間から時折のぞく、
きらきら輝く魚たちの背。
誰かの想いを、
運んでいるのだろう。
はしゃぎ回るいるか達の声が、
果てしない空間に反響して聞こえる。
悠然と泳ぐくじら達は、
世界に子守歌を謳う。
そのうち自分も泳ぎ回れる気がして、
星屑の海へと飛び込んでみた。
すると、ワタシの身体は粉々になり、
星屑の海へと、融けていった。
あぁ、
ワタシの還える場所は、
此処だったんだ。
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